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祝!阿部和重芥川賞Q〜♪

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我が家ではカスケが Yahoo! トピックスでこの嬉しい報せを第一発見!
ゴマ太が大の大ファンである山形出身の文豪=阿部和重氏がとうとう第132回芥川賞を受賞したのです。Q、Q、Q〜♪

長編大作『シンセミア』を世界で唯一読破したゴマフアザラシのゴマ太としてはこのビッグニュースは黙っていられないようで、Q、Q、Q〜、Q〜と家中を這いずり回ってます。今夜はどんなデッカイ夢を見ることになるのでしょうか?

ところで今回の受賞作『グランド・フィナーレ』なんですが、実はくわる丸の怠惰(図書館が近所になくて行くのが面倒くせぇ〜)のせいでゴマ太もまだ読めてません。明日あたり早速ゴマ太から強烈な催促を受けそうです。廃刊したアサヒグラフとかの掲載だったら迷わず買ってたんですが、文芸誌買うのに妙な抵抗感覚えてしまうのって何でなんでしょ?(^^;)

それとネット上で見つけた記事ですが、阿部氏が受賞インタビューで芥川賞と紅白歌合戦を並べて語ってたらしく、それ聞いて妙にスカッとした気分になってしまったのも文芸誌買う気になれないのと似た理由な気がします。

いずれにせよ、これでメジャーな文豪への道まっしぐら。いつかゴマ太を連れて神町を訪ねてみたいところです。きっと、な〜んもなくとも地名見ただけで妙に感慨深かったりするんだろうな〜。Q〜。

□◇
各紙記事紹介(保存版)

毎日新聞 - 社会ニュースより

<芥川・直木賞>芥川賞に阿部和重、直木賞に角田光代の両氏

 第132回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が13日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞に阿部和重さん(36)の「グランド・フィナーレ」(群像12月号)、直木賞は角田光代(かくたみつよ)さん(37)の「対岸の彼女」(文芸春秋)に決まった。贈呈式は2月18日午後6時から、東京・丸の内の東京会館で開かれ、正賞の時計と副賞100万円がそれぞれ贈られる。
 ◇「多くの人に読まれるのがうれしい」 阿部さん
 阿部さんは東京・丸の内の東京会館で記者会見。4回目の候補での受賞に「複雑な心境。新人に与えられる賞なので、手放しで喜んでいられない」と述べつつ、大勢の報道陣を見ながら「これをきっかけに多くの人に読まれるのがうれしい」と顔をほころばせた。
 阿部さんは山形県東根市生まれ。県立高校中退後、日本映画学校卒。94年に「アメリカの夜」で群像新人文学賞を受賞してデビュー。生理的な感覚をあらわにした文体、反転や不意打ちを多用した自在な筋展開、暴力や性への欲望を見据えたテーマ設定で、90年代後半以降の文学シーンを代表する一人だった。
 しかし、99年に「無情の世界」で野間文芸新人賞を受賞した以外は賞に恵まれず、“無冠の大器”と呼ばれることもあった。ところが、4年をかけて執筆した約1600枚の長編「シンセミア」が好評で、昨年の毎日出版文化賞と伊藤整文学賞を受賞。両村上(龍さんと春樹さん)以降を担う書き手の地位を築いた。
 受賞作は、妻と離婚し一人娘に執着する無職の男が主人公。ロリコン癖のある彼が故郷に帰り、小学生2人に演劇の指導をする姿を通して、現代人の複雑な内面を描き出している。主人公の故郷は「シンセミア」などにも描かれた東根市の「神町(じんまち)」。他にもこの土地が舞台になった作品があり、壮大な“神町サーガ”が構想されている。
 阿部さんは「『シンセミア』を書くことで、力を蓄えました。続編では、親子関係がテーマになるように思います」と話していた。

 ◇「作家として芯が太くなった」 選考委員の宮本輝さん
 芥川賞選考委員の宮本輝さんは、阿部作品について「(奈良の小1女児誘拐殺人事件など)現実の事件とは関係なく、小説としてきちんと世界を作り上げている。これまでの作品に比べ、作家として芯(しん)が太くなったと感じる」と評価した。選考では最後に2作品が残り、決選投票で6人が阿部作品を推し、4人が白岩作品を支持。白岩さんはギリギリで賞を逃した。宮本さんは「僕は軽快に読んだ。21歳でなかなかこれだけの作品は書けない。もう一作読みたい」と今後への期待を語った。
(毎日新聞)

Yahoo! - 山形ニュースより

芥川賞 東根出身の阿部さん、4度目の挑戦で 母・久子さん「うれしい」/山形

 ◇母・久子さん「立派な賞、うれしい」
 4度目の挑戦で得た栄冠。東根市出身の阿部和重さん(36)の書いた小説「グランド・フィナーレ」が芥川賞に選ばれた朗報に、阿部さんの実家がある同市神町中央2のパン屋やその周辺では、喜びの声が相次いだ。
 過去3回、芥川賞候補となりながら受賞を逃してきた阿部さんの母・久子さん(60)は「こんな立派な賞を息子に頂き、本当にうれしい。本を読んでくれているファンの方々にもありがたく感じます」と喜びをかみしめた。久子さんによると、阿部さんは子供のころから映画好きで、いつも洋画を見ていた。上京して映画学校に入り、映画のシナリオを書く中で小説を書くようになったという。「子供のころは、とにかくわんぱくだった」と振り返る。2年で高校を中退し、親元を離れて映画の勉強をした息子に、久子さんは「電話の声で元気かどうか把握した」と語る。
 また、阿部さんの実家の向かいで書店を経営する村田民雄さん(60)は「向かいの家から芥川賞が出るなんて、書店としてこんな喜びはない」と話した。これまでに芥川賞候補になった作品をはじめ、ほとんどすべての作品を書店で扱った。「彼の作品は、地元の神町がよく出てくるので身近に感じる。うちはいわば運命共同体だね」と笑顔を見せた。【辻本貴洋】

1月14日朝刊(毎日新聞)

asahi.com - MYTOWN: 山形より

東根市出身阿部和重氏が芥川賞

芥川賞受賞の知らせを聞き、阿部さんの著書を目立つように並べる書店の定員=山形市寿町のこまつ書店で
 県内4人目の快挙

  芥川賞にノミネートされること4回目の「大物作家」に13日夜、朗報が届いた−−東根市出身の作家阿部和重さん(36)が同市神町地区を舞台にした小説「グランド・フィナーレ」(群像12月号所収)の芥川賞受賞が決まった。県出身者の受賞は後藤紀一、丸谷才一、奥泉光の3氏に続き4人目で、専用コーナーを設ける書店もでるなど県内でも喜びの声が上がった。

  阿部さんの子供時代を知る東根市神町中央の「あすなろ書店」店主の村田民雄さん(60)は、「本屋によく本を買いに来たというより、わんぱくでした」と当時を振り返る。やはり神町を舞台にした前作「シンセミア」が話題になってからは、店内に専用コーナーを作って応援してきた。

  「シンセミア」は、ひと夏で14人も死ぬ話だ。また60人を超す登場人物の多くが盗撮やロリコンに興味を抱き、受賞作もロリコン趣味の男性が主人公と、異常性を持った人物が多く登場する作風。「クソッタレ野郎」「うるっせえなマザコン野郎」といった下品な表現も多く、地元では複雑な思いを抱く人もいる。

  ただ村田さんは「神町を舞台に、いろいろな意味で堕落していった戦後60年の日本を書いたのだろう」と指摘。「現実社会の事件をみると、阿部さんの作品は、どこか時代の先を行っているという気がする」と話す。

  県出身者の受賞は93年度の奥泉氏以来。高橋和雄知事は「心からお祝いする。今後も活躍され、我が国の文学界の発展に尽力することを期待します」とのコメントを発表した。

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